仕事や自主制作アニメを作るときによくお世話になっている3d-Coatをどのように利用してるかを紹介してみます
3d-Coatとは、3dsmaxなどのCGソフトで作ったオブジェクトを読み込んで簡単にペイントしたり、イチからモデリングして複雑な形状を作ることができるソフトです。
価格もZBlushと比べてもリーズナブルな値段で購入できるし、なんといっても簡単にUV展開してくれるリトポロジーという機能が優れているということで愛用しています。
最新バージョンのものとはインターフェースなど違うところもあるかと思いますが、流れを紹介してみたいと思います。
地面の地割れ部分をちょっと作ってみたいと思います。
壁面が崖っぽい感じのイメージです。
プリミティブからボックスを作成します。
これに、いろんなブラシを使って形を作っていきます、これをスカルプトと言います。
cutoffでギザギザに削り、エアブラシや平削りを使ってスカルプトしていきます。
まぁだいたいこんな感じでしょうか。
別にリアルな質感を求めてるわけでもないのでいいんです、これで。
3dcoatお得意の自動リトポの設定をする画面です。(ボクセルツリーのレイヤーのところを右クリックでメニューがでます)
黒く塗ったところを重点的にポリゴンを細かくしてくれます。
数字を大きくすればそれだけ本気度が増すのでより重点的にやってくれます。
その後の画面でストロークを設定して「だいたいこんな感じでポリゴンの流れ作って欲しいんやわぁ」という希望を出すことができます。
すると簡単にリトポロジーが出来ました。
これでよかったらリトポメニューの「法線マップと共に焼きこむ」を選択してペイントできるようにしましょう。
ここから楽しいペイントのお時間です。
オクルージョンやノーマルマップが自動で生成されてるので、すでにいい感じになってます。
さぁ、楽しく色をつけていきましょう。
うん。これでいいや。
あとはこれを書き出して3dsmaxに読み込むだけです。
ファイル→モデルのエクスポートでオブジェクトをOBJでエクスポートします。
それからテクスチャ→エクスポート→カラーマップでペイントしたテクスチャを書き出します。
さらにテクスチャ→エクスポート→法線マップでノーマルマップも書き出します。
先ほどの地面を3dsmaxにインポートして配置、マテリアルを割り当てます。
3dsmaxでレンダリングしたものがこちら。
うん、「なんか地面が割れたんだなぁ~」くらいには感じると思います。
それでじゅーぶんです。
UV展開が楽なので、3Dモデルデータを読み込んで3d-Coatでペイントだけするときもよくあります。
ファイルからインポート→ピクセルペイント用のモデルで読み込む。
その際、UVマッピングを「自動マッピング」で読み込む。
そのままペイントしてもいいけど、僕はいつもUVを確認して、顔の部分を大きくしたりし「シームの初期化」をして自分でUVを貼りなおしたりします。
UV展開も簡単でエッジを選択していくだけなので、やってみればわかると思います。
Shiftを押しながらエッジを選択すればループ選択、Ctrlを押しながらエッジを選択すれば選択解除になります。
キャラクターなら対象から「x軸に対象」などを選んでおけば早いよ。
で、UV展開したい形にエッジを切ったら、「UV展開」をしてOKなら「UVセットを適用」で適用されますので、ペイントしましょう。
色だけ塗りたいときは「深度」と「スペキュラ」はオフにしておきましょう。
(画面上のメニューにある丸いアイコン)
ペイントも出来上がったら、ファイル→エクスポートでモデルの書き出し。
テクスチャ→エクスポート→カラーマップでテクスチャの書き出しをします。
今回は地割れを作ってみましたが、スカルプトツールを使えばパソコンで粘土をこねるような感覚で人間や動物などを細かく作りこむことが出来ます。
映画やゲームなど、リアルなキャラクターの細かい部分はスカルプトツールで作り込むのが主流になっています。
これから3Dプリンターが普及すれば、自分でスカルプトしてモデルを作り、3Dプリンターで出力することで誰でも手軽にフィギュアを作れる時代になるんじゃないかな?