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宮崎駿が影響を受けた漫画家メビウスの「アンカル」を読んだ感想

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メビウスという人をご存知でしょうか?

本名はジャン・ジロー。

1938年フランス生まれのバンドデシネ界のレジェンド。

独創的な世界観で世界中のクリエイターに影響を及ぼしているといわれていて、コミック以外にも「エイリアン」「ブレードランナー」「フィフスエレメント」などのSF作品で美術デザイナーとして関わっています。

日本でも宮崎駿さんや大友克洋さんや松本大洋さんに影響を与え、特に「風の谷のナウシカ」はメビウスの「アルザック」 という作品の影響を受けて制作されたと言われているんですって。

メビウス自身も宮崎駿さんの大ファンで交流もあったということです。

そんな漫画界の偉人メビウスの「アンカル 」という作品を読んでみたんだよ。

アンカルの感想(ネタバレなし)

このアンカルは映画監督のアレハンドロ・ホドロフスキーという人が原作のスペースオペラコミックです。

物語のスケールの大きさが半端ないです。

309ページもあって図鑑みたいな大きさです。重たいです。

探偵のジョン・ディフールがひょんなことから手に入れたアンカルという巨大な力をめぐって政府や組織、異性人、ミュータントなどの宇宙戦争に巻き込まれていく壮大すぎる物語です。

僕は映画などでSFを見ることがあまりないので、楽しめるかちょっと不安でしたが十分楽しめました。

近未来の世界でロボットだ宇宙船だ!という感じではなく見たこともない世界が出てくるファンタジー色が強かったのが良かった。

日本で言えばたむらしげるさんのような世界観を感じましたね。

(今ちょっと調べたらたむらしげるさんもメビウスの影響を受けてるらしい)

線はアメコミみたいな感じというよりは「タンタンの冒険」のような僕の好きなタッチでした。クリアラインスタイルというやつですね。

えー。こちらも調べてみたらメビウスはタンタンの冒険の大ファンということで、なんなら「タンタンのようなアクションに富んだ物語を作ろう」という話があったようです。

なんか色々つながってるな。

 メビウスの作品で翻訳されているのは「アンカル」「エデナの世界」「B砂漠の40日」の3つですが「アルザック」という作品がおもしろそう。。翻訳してほしい。。

 その中でアンカルはストーリーもしっかりしていて、読みやすくメビウスの入門にぴったりということ。

Xメンの作者ブライアン・マイケル・ベンティスの書いた「アンカル」の紹介文が秀逸だったので要約して紹介します。

「もし君がこの地球でビジュアルメディアを使って物語を伝える仕事をしていて、この本から何かヒントを得ようと思ってるなら、やめろ!そんなバカなことはやめるんだ!

この本を読んでなおアイデアを盗まなかった、地球初の作家またはアーティストになれ。

いくつかの有名な映画に作品の一部分がごっそり盗まれている、あのコマもこのコマも、あのページもこのページ、盗まれて他のやつらの作品に使われている。

盗みたくなる行動はわかる。

だが本当に意味で影響を受けたければ作者の2人と同じことをするんだ。

発明しろ。想像しろ。作り出せ。

彼らのインスピレーションからひらめきを得ろ。

この作品の作者たちへ。ありがとう。

数十年にも渡るインスピレーションと、オレとオレの仲間達に漫画の可能性を見せてくれてありがとう。

この作品を初めて読む人へ。

心から羨ましいよ。」

ここまで手放しで絶賛してきましたが、実は最後の終わり方がよくわかりません。

え?終わり?

てなもんです。。

 物語に区切りはついてるのですが、「ファイナル・アンカル 」ていう続きを描いた作品もあったりもするのでどう捉えたらいいんだろう。。

しかも「ファイナル・アンカル」はメビウスの描いたのは途中で頓挫して未完成で他の人が描いてるのでタッチが違うんですって。

ま、とにかく新しいインスピレーションが欲しい方は必見★

ぼくも大きな刺激をもらいました。

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