独特なセンスを持つと言われてるダウンタウンの松本人志さん。
自身で作った映画は独特なセンスが強すぎたのか、あまり評価が高いものではありません。
そんなまっちゃんが昔、ラジオの中で「千と千尋の神隠し」をボロクソに酷評してました。
あと「好きなものの話」の中でも「ダークナイト」を面白くないとばっさり切り捨てていました。
「え~、おもしろいけどなぁ」と思うと同時に「じゃあ逆にまっちゃんの好きな映画はなんやねやろ?」
と思ってたら、ガキつかの「クイズ松本の100のコト」で一番好きな映画として回答していました。
「ペーパー・ムーン 」ていう映画が好きらしいです。
監督ピーター・ボグダノヴィッチ
1973年公開
これを見て、「面白くない」とか「いまいちだった」
とか、そんなことを言う人はいないでしょう。
本来、映画というものは「ペーパームーン」のような
映画であるべきなんです。上映時間2時間、見ている間は、時間を忘れて本当に
いい気持ちになったり、
見終わった後、気分が高揚したり、穏やかな気持ちに
なったり、見る前よりいい変化をもたらせてくれる。見たことで、いい時間を手に入れたと思わせてくれる
ものでなくてはならないんです。もうこれ以上何を求めるの?というぐらい完璧な
映画なんです。そんな映画が、30年前に作られているんです。
つまり、
30年前に既に映画は完成されているんです。松本人志
雰囲気がありそうな映画で気になったので、さっそくレンタルして見ました。
詐欺まがいな行為で聖書を売りつけて生計を立てている男と、母親を交通事故でなくした女の子。
女の子を遠く離れた親戚のところへ男が車で送ることになる。
その道中でお金を稼ぎながら絆を深めていくロードムービー。
これはまた、なんとも表現しづらい。
面白い!という感じではなく、淡々とした中に、ちょっとした面白さが散りばめられているような。
言葉の掛け合いや、セリフの言い回しだったり、登場人物だったり。
大人がひとりで夜にのんびりと観ると良い時間になると思います。
感覚的には、なんとなくウェスアンダーソンの映画っぽいなぁ、と感じたので調べてみると、
ウェスアンダーソンはピーターボグダノヴィッチ監督を尊敬していて、家族ぐるみの付き合いをしているとか。
そしてピーターボグダノヴィッチ監督の新作「マイファニーレディ」ではプロデューサーがウェスアンダーソンのようです。やはりウェスアンダーソンも影響を受けてる部分があるのかもしれません。
なので、ペーパームーンが気に入った人は、ウェスアンダーソン作品も好きかも。
松本さんが独特のセンスで絶賛してるわけではなく
アマゾンのレビューで5点満点。
yahoo映画のレビューでも4.53点。
レビューが辛口なツタヤDISCASでも3.89点。
と総じて高い評価を受けています。
ちなみに日経エンタテイメントで松本人志さんが連載していた映画評論「映画シネマ坊主」の中で10点満点をつけた作品は、このペーパームーンのほかに
- ライフイズビューティフル
- ダンサーインザダーク
- 鬼が来た!
- ディープブルー
- モンスターズインク
があるので、まだ見たことないのは見てみようかな。
放送室って面白いですよね。
何回も聞きたくなる神回をまとめてみました。

やっぱり独特のセンスというのは、時代がうまく味方しないとダメですよね。
ぼくの作ったアニメ作品も独特のセンスのせいで、話題になりません。
悪いのは時代です。
そういうことにしましょう。