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誰も知らないアメコミ。ニック・ドルナソ著【サブリナ】を読んだ感想

SABRINA(サブリナ)を買いました。

知らないでしょう。

こないだ本屋さんに行ったときにジャケ買いしました。

帯に「グラフィックノベル初のブッカー賞ノミネート」と書いてあり、まったくわかりませんが何やら凄そうです。

あとちょっとだけ漫画のコマも載っていて、その情報だけで買うことにしました。

その日は服を買いに出かけたけど、欲しいものがなく帰りに本屋でも行こうと立ち寄ったので、「これを買う事で、今日出かけた意味ができるかな」と思ったのです。

ネットで調べても情報ゼロ。

アマゾンレビューもなし。

価格は3600円。。

レジに並びながら「ぼくは大きな過ちを犯そうとしてるのかもしれない」とドキドキしました。

が、そのドキドキは杞憂に終わることに。

あらすじ

仕事から帰る途中にサブリナが行方不明になって、ひと月がたった。

心配のあまり不安定になった彼女の恋人テディは、遠方に住む幼馴染カルヴィンの家に身を寄せる。

サブリナの妹サンドラは、姉になにが起きたのか判明するのを苦しみながら待っていた。

そしてある日、衝撃的な映像を収めたビデオテープがメディア各社に送られる。

有識者のコメント

「サブリナ」には衝撃を受ける。

ドルナソの才能と自信は、わたしたちが誰なのか、いま現在どこにいるのかという疑問にたいする鋭く深い自覚に裏付けられている。

ジョナサン・レセム【作家】

裏表紙にかかれていたコメント。

なんのこっちゃわかりませんが、なんか良い事言ってる気がします。

こういうのうまいですよね。アメリカ人て。

ぼくの感想

ストーリーは、なんともいえない。

伝えたいメッセージは、ストレートじゃないし、わかったようなわからないような。

という曖昧な感じだけど、たぶんそういうものなんだと思うし、たんたんとした物語はぼくも好きなので、面白いとか面白くないとかじゃなく表現を味わうような作品。

絵もぼくの好きなタッチでページを開いた瞬間に安心しました。

絵を見ているだけで、もうじゅうぶん。

ヒューマン映画のような物語だけど、漫画でこそかがやく表現がとても印象的。

この空気感。

いいですよねぇ。

シンプルなキャラクター、構図、背景で動きも表情も少ない。

微妙な心理を言葉で表しています。

ぼくがこういう作品を読むようにしてる理由は、買わないと見れないし、あまり見る人がいないからです。

感性というか、表現の幅というか、なんか自分のつくるものに生かされる気がするんです。

そうすることで、人と違うものがつくれるような気がします。

この作品もぼくにじゅうぶんな影響を与えてくれて、大満足な買い物でした。

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